【実施レポート】RUN with HEARTサステナビリティセミナーについて
2023.07.19
2023年6月9日(金)~6月11日(日)に、以下2つの東京マラソン財団のチャリティ施策にご参加いただいた皆さんを対象として、RUN with HEARTサステナビリティセミナーへご招待しました!
①RUN with HEART チャリティバーチャルランへの参加
*東京マラソン財団のサステナビリティに関する取組み
の一環です
②【チャリティ販売】東京マラソン2021シグネチャーTシャツの購入
サステナビリティに関する取り組みの一環としてチャリティ販売(販売価格2,000円(税込)送料510円(税込))しており、そのうち1,000円は東京マラソン財団スポーツレガシー事業に寄付されます。
セミナー当日には、今回のチャリティ施策を通して集まった寄付金の目録パネルを各寄付先団体へ贈呈いたしました。
セミナーとして東京レガシーハーフマラソン2023の会場となる国立競技場でダイバーシティの観点をプラスしたガイド付きのスタジアムツアーや自由回遊できるスタジアムツアーもセットになった各種ダイバーシティに関する講習を行いました。
また、セミナーの実施にあたり、スポーツボランティア活動の促進・育成に関する協定の締結先である、近畿日本ツーリスト株式会社にご協力いただきました。
■ダイバーシティスタジアムツアー in 国立競技場
ダイバーシティや、東京レガシーハーフマラソン2023(同日開催マラソングランドチャンピオンシップ)の舞台となる、国立競技場について知識を深めるスタジアムツアーを行いました。
選手ロッカールームや競技トラックなど、スタジアムツアーに参加しないと見ることのできないエリアを見学しました。ツアーガイドの説明も分かりやすく、参加者皆さん真剣にお話を聞いていました。
また、通常の国立競技場スタジアムツアーに加え、ダイバーシティの観点をプラスしてご紹介いただきました。
[カームダウン・クールダウン室]
国立競技場は、スポーツ大会や音楽LIVEが開催されることもあり、大きな音が響きます。来場者の中には、障がいをお持ちの方がいらっしゃることもあり、催しものの最中に大きな音でパニックになってしまうこともあるかもしれません。そういった方々が、気持ちを落ち着かせるお部屋になっています。
[ヒアリングループシート]
難聴者の聞こえを支援する装置で、音を磁気に変え、その磁気を補聴器や人口内耳等が感知して直接音声を聞くことができるようになる仕組みです。
[補助犬用トイレ]
補助犬(盲導犬・介助犬・聴導犬)専用のトイレも設置されています。
皆さんダイバーシティの観点からの国立競技場ツアーを楽しんでいる様子が印象的でした!
■バリアフリー講習[講師:オフィス・フチ 渕山知弘]
スポーツイベント等を通した社会的課題解決への試みとして、バリアフリー講習を実施しました。
講習は座学と体験講習の2部制となり、座学では人々の心のバリアの解消が大切という事をお話いただき、具体的なシーンを東京レガシーハーフマラソンのコースである、水道橋エリア、神保町エリアから具体的なシーンを取り上げて説明していただきました。
体験講習では、実際に車いすを使用した基本操作・デモンストレーションやアイマスクを使った視覚障がい者疑似体験及びサポートする手引きの体験を行いました。
初めて車いすを使用した方も多く、小さな段差でも自走では越えられない体験や、車いすを押す体験をすることで沢山の”気づき”を感じていただきました。
■LGBTQ+勉強会[講師:NPO法人プライドハウス東京 共同代表 野口亜弥]
東京マラソン財団チャリティ RUN with HEART寄付先団体及びLGBTQ+インクルーシブな大会運営を目指すための協定締結先である「NPO法人プライドハウス東京」共同代表の野口亜弥さんより、LGBTQ+を含む性的マイノリティの人々セクシュアル・マイノリティに関するお話をしていただきました。
皆さん「LGBTQ+」という言葉について、ニュース等で知っているかと思いますが、「+」が何を指すかご存知でしょうか?
答えは、LGBTQにとどまらない多様性を表しているそうです。
また、”SOGIE”に関する人権についても教えていただきました。”SOGIE”という言葉を初めて聞きましたが、「男だから泣くな」「女性だから女性らしい格好を」など、社会が期待する「女性らしさ」や「男性らしさ」の枠に当てはめてその人を判断したり、表現している性別でその人の性自認を決めつけるような発言をすることは、知らぬ間に身近な人を傷つけることになると痛感しました。
性自認・性的志向・性別表現など、個々人の”性”が尊重される社会となるよう、東京マラソン財団としても東京レガシーハーフマラソンや東京マラソンを通して、LGBTQ+を含む性的マイノリティの人々の存在を考えていただく機会を継続的に作っていきたいと思います。
■車いす街歩き体験研修[講師:一般社団法人WheeLog 薄井貴之、松下雄一]
みんなでつくるバリアフリーマップアプリを活用し、実際に車いすに乗って街歩きを体験するワークショップを実施しました。
講習は座学とワークショップ体験の2部制となり、座学では“車いすでもあきらめない世界を作る”情報アプリ“WheeLog!”についてご紹介いただきました。
初めて車いすを利用する方もいたので、操作方法や介助のポイントも教えていただきました。
座学の後はワークショップ体験で、国立競技場から原宿までを実際に車いすに乗り、街を歩きながら、街にある段差や坂道、スロープを体験しました。
街歩き中にあった、神社境内の地図を使ったルートの確認方法や、最近増えてきた、車いすでも手が届く!ユニバーサルデザインの自動販売機の紹介を一般的な自動販売機と比較してご紹介いただきました。
最後に振り返りとして街歩きの振り返りを行いました。
「街中には車いすでは気になる段差があった」「案内板などで事前にルートを考えて進むことが大切だと感じた」「介助する時も車いすの通れる幅を考えながら進むことが大切だと感じた」といった声が聞こえ、「自分の今日の気づきを周りへ広めよう!」をまとめの一言として本講習は終了しました。沢山の”気づき”を今後の活動のきっかけにつなげていただければ嬉しいです。
3日間を通して、『RUN with HEARTサステナビリティセミナー』へご参加いただいた皆さんありがとうございました。
皆さんにとって思い出に残る日となっていれば嬉しいです。
ご参加いただいた皆さん、そしてご協力いただいた皆さん、本当にありがとうございました!